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病院の停電対策はどうなってるの? 大丈夫なのか?

今日、大阪で大規模な停電があったみたいですね。
関西電力の発表によると、最大約3万4310軒以上が停電したそうです。

headlines.yahoo.co.jp

このニュースを眺めていて、ちょっと気になる一文がありました。

病院が診療を停止するなどの影響が出ている。

という文言です。
人の命を預かっている病院が停電になるって大変なことですよね。

病院は停電時の対策などちゃんとやっているのでしょうか?
そこで、病院の停電対策について少し調べてみました。

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病院の停電対策

病院で使われる電力は、一般家庭と同じように電線から電気を供給されていますが、一般家庭と違うところは、病院は2箇所の変電所から、2系統の電気供給を受けているというとこです。

落雷などの天災で一方の変電所からの送電がストップした際には、即座にもう片方の変電所からの送電に自動で切り替わります。

また、電力会社からの電気の供給が絶たれた場合には、灯油燃料などによる非常用自家発電機で病院の電気を供給します。非常用自家発電機の電力は1,600Kwhで、平常時電力の役88%をカバーする能力が備わっています(※全ての病院が同じではありません)

この非常用自家発電機は、電力会社からの電力が止まった場合に自動的に作動し、約1分後に電力の送電が開始されます。また病院には、約3日間 非常用自家発電機を動かす燃料が備蓄されています。

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さらに、一瞬でも停電の許されない手術室人工呼吸器透析装置などの医療機器は、電力会社からの電力のほかに、病院の自家発電機や無停電電源装置と呼ばれる大型のバッテリーにも接続されています。そのため、電力会社からの電力が止まっても、装置が止まってしまうということはありません。機器自体にもバッテリーが搭載されている機器もあるそうです。

色の違うコンセント

上記に書いたように、病院では電力会社からの通常の電力送電以外にも、灯油燃料などによる非常用自家発電機、無停電電源装置(非常用大型バッテリー)の3つの電力があります。そのため、病院には色の違う3種類のコンセントが存在します。

【白色のコンセント】
白色のコンセントは、一般の家庭にあるコンセントと同じものです。当然、停電になれば送電が止まり使えなくなります。

【赤色のコンセント】
これは、通常の電力が止まり停電になったときに作動する、非常用自家発電機のコンセントです。しかし、非常用自家発電機が動き出し、電力が利用できるようになるまでに約1分程度のタイムラグがあります。
この赤色コンセントは、主に通常の診察や治療に使用する医療機器、電子カルテなどに使用します。

【緑色のコンセント】
緑色は、無停電電源装置用のコンセントです。停電の際、非常用自家発電機に切り替わるまでの間、このバッテリーで電気を送電します。そのため、タイムラグは発生しません。このコンセントは、機器を止められない人工呼吸器などの医療機器に使用します。

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医療技術・機器の進歩にともない、医療機器に使用する電気需要が増えてきていますが、病院では、このようにコンセントを使い分けることで、非常時でも十分な治療を行える体制を取っています。


ここに書いたことは、すべての病院で実施されているということではないかもしれません。クリニックや診療所などはこのような対策をしていないところもあるでしょう。

しかし、日本は災害の多い国です。いつどんな災害が起きても病院の機能を停止させないよう、電力の確保や対策はしっかり行ってもらいたいものです。