今年もまた、毎年恒例の24時間テレビが放送されましたね。今年のテーマは『告白~勇気を出して伝えよう~』です。
24時間テレビといえば、チャリティー募金を集めることを主とした番組で、取り組みとしては素晴らしいのですが、毎年見ていて、いくつか疑問に感じることがあります。
そのうちの1つが、集めた募金は何にどう使われているのか? ということです。
同じような疑問をもっている方も多くいるのではないでしょうか? そこで今回は、集められた募金や寄付金の使われ方について調べてみました。
集めた募金・寄付金は何に使われているのか?
集められた募金や寄付金が何に使われているか気になるところですが、24時間テレビのホームページを見てみると、次のように書かれています。
皆様からお預かりした寄付金は、経費を一切差し引くことなく、全額、福祉・環境・災害復興などの支援事業に活用させていただきます。
これをみる限り、毎年多数出演している芸能人のギャラなどは、募金や寄付金からは出ていないみたいです(まぁ、そりゃそうか…。)
ちなみに、昨年(2016年)の24時間テレビでは、募金・寄付金が8億8,748万2,001円だったようです。さらに、これまで行った39年間の寄付金の総額は、365億5,480万2,305円のようですよ。
さて、集めた募金・寄付金の使われ方ですが、主に「福祉」「環境」「災害復興」の3つに対して使われているようです。
福祉
福祉の分野では、「福祉車両贈呈」「障害者情報保障支援」「難病患者支援」「障害者スポーツ支援」「身体障害者補助犬普及支援」の5つを行っています。
福祉車両贈呈
福祉車両の贈呈として贈っている車両は次の5車種です。
- リモコン操作で車いすに乗ったまま乗降できるリフトが装置されている「リフト付きバス」
- スロープと電動ウインチベルトで車いすに乗ったまま車両に乗せられる「スロープ付き自動車」
- 訪問入浴に必要な浴槽やボイラー・ポンプなどの機材を装備した「訪問入浴車」
- 障害者や高齢者の方の移動や外出をサポートする「電動車いす」
- 幅広い用途で使用可能な「福祉サポート車」
贈呈実績は、放送を始めてから39年間で計10,648台の車両を贈呈しています。
障害者情報保障支援
情報のバリアフリーを目指した障害者情報保障支援として、日本点字図書館に「デジタル音声調整卓」を、日本点字図書館に「点字図書輸送トラック」を贈呈しています。
難病患者支援
全国には、難病と闘っている子どもたちが20万人以上いるといわれており、全国の難病児団体を束ねる「認定NPO法人難病のこども支援全国ネットワーク」は、難病や障害のある子どもたちと家族が気兼ねなく宿泊できる施設「あおぞら共和国」を建設しています。その「あおぞら共和国」のロッジや入浴専用棟に太陽光による発電や給湯ができる「太陽光エコシステム」を贈呈しています。
障害者スポーツ支援
障害者スポーツ支援として、スポーツをされる障害者の方への「スポーツ用義足」、「バスケットボール用車椅子」贈呈しています。
身体障害者補助犬普及支援
身体障害者補助犬に関する正しい知識と理解を深めてもらうための、啓発ガイドブックやDVD、ポスターなどを制作し、広く配布しています。
(※身体障害者補助犬とは、視力に障害のある人を助ける「盲導犬」、手足に障害のある人を助ける「介助犬」、聴力に障害のある人を助ける「聴導犬」の3種の総称)
環境
環境という分野は2004年から新たに加わった支援活動で、全国各地の水辺や山辺の清掃活動、環境保全活動、東日本大震災での環境支援活動など行っています。
活動実績としては、13年間で参加者8,436名、ゴミの回収量59,195kgとのこと。
災害復興
東日本大震災や鳥取中部地震、熊本地震、また台風などで被害を受けた地域への義援金や物資などを贈呈し、復興支援の手助けを行っている。
まとめ
例年、24時間テレビには、多数の芸能人や著名人が出演しているので、その方たちに支払われるギャラもかなりの高額な金額になっているようです。
最初の方で書きましたが、“経費を一切差し引くことなく、全額、福祉・環境・災害復興などの支援事業に活用している” とのことなので、それらのギャラはテレビ局がだしているのでしょうけども、そもそも出演者の人たちも、ギャラなど貰わず、ボランティアで出演したらいいのになぁと思いますね。
とはいえ、まぁ、募金・寄付金はちゃんとした使われ方がされているようなので、少しは安心しました。