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【しきい値(threshold)】

【しきい値】(しきいち/threshold)

濃淡画像の各画素を2値(0と1)に変換するときの境界となる値のこと。

一般的には、画像の階調を変換する場合の変換の境界値をしきい値と呼びますが、ほとんどの場合、濃淡画像を2値化する際の境界基準値と言う意味で使用されています。

たとえば、256階調の濃淡画像で、しきい値を150とした場合、150以上の部分は1(白)に、それ以外は0(黒)の画像に変換されます(白、黒の設定は逆の場合もあります)。〔同義語:2値化レベル〕

このしきい値を決める手法は、画像全体を同一のしきい値で2値化する固定しきい値法と、画像をいくつかのブロックに分け、各ブロックごとに最適なしきい値を選択するなどの可変しきい値法に大きく分けられます。

固定しきい値法としては、P-タイル法、モ一ド法、判別分析法、微分ヒストグラム法などがあります。簡単に、P-タイル法とモード法について次に説明します。

threshold

(1)P-タイル法は、画像処理領域に占める対象物の⾯積の割合pがあらかじめ推定できる場合に用いられます。すなわち、図(a)に示すように、ヒストグラムから、輝度T以上の画素の占める割合がpとなるようなTを求めることができますが、このTがしきい値となります。

(2)モード法は、図(b)のようにヒストグラムに対象物と背景のそれぞれに対応した2つの山ができる場合、その谷の位置をしきい値とする方法です。しかし、コントラストが悪い画像やヒストグラムかなめらかでない画像では、谷の位置が不鮮明になり、この手法では良いしきい値が得にくいという問題があります。

2値化処理や微分処理という基本的画像処理方式に対して、シェーディングがない状況での対応は非常に軽い処理方式として意義のあるものとなるが、残念ながら市場はそれを良しとしていない現状にあります。

このために、トラッキング微分という手法もありますが、その手法で3×3等のマスクで対応すると平滑フィルタと呼ばれるものに近づくことになります。