昨今、放送業界では、4K・8Kという高精細、高解像度の波が押し寄せてきておりますが、4K・8Kは放送業界だけでなく、医療の業界にも着実に浸透してきています。
そんな中、先月、カイロス(株)が8K硬性内視鏡カメラ『KairoScope-E』を発表しました。
『KairoScope-E』特長
同社では、以前より8Kの硬性内視鏡の開発を行っておりましたが、この『KairoScope-E』は、従来の製品に比べ格段に小さくなっており、片手で扱える軽量サイズを実現しました。また、特許技術である「くもらない硬性鏡」も搭載しています。
8K解像度の威力
8Kは、現在主流の解像度であるハイビジョンの16倍の超高解像度(7,680×4,320)になります。そして、8Kで撮ることのできる『KairoScope-E』の解像度は、視力4.27に匹敵します(従来型2K内視鏡を視力1.07と仮定した場合)。
そのため、今まで見ることができなかったきわめて小さな血管や神経をみることができ、がん細胞と健常細胞の境界も鮮明に映し出します。
8K硬性内視鏡のメリット
先ほど書いたように、がん細胞と健常細胞の境界が鮮明にわかるため、手術の効率性と安全性が飛躍的に高まります。
また、8Kという高解像度、高精細が画像であるため、手術に関わるスタッフ全員が手術情報を大画面にて共有できます。それにより、よりスムーズに手術を行うことができます。
さらに、8Kの圧倒的な情報は、若手の医師がベテラン医師の手術を高精細画像で見ることができため、教育という観点からも大変有意義です。
まとめ
より安全により確実に手術をサポートする4K・8K技術は、医師だけでなく、手術を受ける患者にとっても、大きなメリットとなります。
4K・8K技術は、今後の医療の進歩に大きく貢献することは間違いありません。今後、より医療における4K・8K技術が発展することを期待します。